2023年5月19日(金)に開催された「建築ビジュアライゼーションMeetUp第六弾」のイベント内のセッション「クリエイティビティの加速はコラボレーションから オンラインワークスペースMiroのご紹介」についてご紹介します。
主催 :株式会社Too
協力 :オートデスク株式会社
株式会社アルファコックス
ミロ・ジャパン合同会社
協賛 :株式会社キャドセンター
株式会社丹青社
講師 :ミロ・ジャパン合同会社 安孫子 貴幸 氏
セッション概要
本日は、「クリエイティビティの加速はコラボレーションから オンラインワークスペースMiroのご紹介」ということで話をしていきます。『Miro』という名前を初めて見る方も多いかもしれませんが、今回は設計者や建設業界の方に役立つ機能や使い方を中心に紹介します。
登壇者紹介
本日講師を務める、ミロ・ジャパン合同会社の安孫子貴幸です。普段はMiroの販売パートナーである株式会社Too様とMiroのユーザーに対しての利活用促進などを行っています。
Miroとは?
Miroは、建築・設計業界だけで使われているCG、3Dなどのサービスツールではありません。どちらかというとさまざまな業務で使える汎用ツールで、ビジュアルで仕事をする方に便利な機能が多く含まれています。
まずは、動画のスクリーンショットで簡単にサービスを紹介していきます。
オフラインの会議でも付箋を使ってアイデア出しをすることがあると思います。Miroでは、デジタル上でもオフラインのように付箋などでアイデア出しができます。これは代表的な使い方の1つです。
また、画像のようにプレゼンテーションをまとめることもできます。本日の発表画面を見てもらえば分かりますが、現在のプレゼンテーションもMiroを使って発表しています。
画像ではたくさんの付箋が並んでいますが、これはMiroの投票機能です。アイデアが複数出る中でアイデアを発散させるだけではなく、発散したアイデアを収束して次のアクションに繋げるための機能も用意されています。
はじめに
まず初めに、会社を紹介します。
Miroは2011年に創業しました。グローバルで展開しており、全世界で5,000万人以上のユーザーが利用しています。12の拠点に1,500人以上の従業員がいる規模の会社です。Miroはさまざまな業種業界の方が使っていますが、中でもFortune 100の中の99社が使っている実績があります。
一方で、日本では一昨年の2021年に法人として登記されました。また、TOPIX 100の企業の60%以上がMiroを使っていて、日本だけでも70万人以上のアクティブユーザーがいます。
3,800以上の有料顧客組織と書いてありますが、Miroは無料でも使えます。そのため、「Miro」と検索するだけで、制限はありますが簡単に試すことができます。会社ではさまざまな機能が含まれた有料プランを使うことが一般的なため、それが3,800以上になるということです。これはあくまで昨年の情報のため、今ではそれよりもユーザー数は増えていると思います。
上の画像は、日本の代表的なお客様です。ロゴとして出せるお客様を一部抜粋して並べました。さまざまな業界・業種の方が使っていることが確認できます。
導入事例
ここで、Too様から紹介してもらった導入事例を紹介します。少し設計とは外れますが、デザイン会社の株式会社コンセント様の事例です。画像右側にいくつかのコメントがありますが、2つ目の「クライアントとデザインプロセスそのものをMiro上で見える化+共有している」が今回のエッセンスだと思います。
デザインプロセスを設計のビジュアルで置き換えると分かりやすいです。どんな会社であれ、同じ部署だけで仕事をしているわけではありません。時にはクライアントや取引先、社内の別部署などとコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくケースもあると思います。そういった際に専用ツールを使ってビジュアルで見せることもできますが、Miroのようにさまざまな内容を一箇所にまとめて管理できるボードがあるととても便利というコメントをもらっています。
ちなみにToo様社内でも、実際にMiroを使っていただいています。今回紹介する事例は上記の「新人研修」と「個人のタスク管理」、「新人向けのウェルカムボード」、「会社に飾る絵画の投票」の4つです。
新人研修では画像のように使っていただきました。社会人と学生の違いにフォーカスし、それぞれの意見を付箋で共有しています。
また、個人のタスク整理にも使えます。
新人向けのウェルカムボードでは、画像のようなビジュアルを用意して、各部署がどういった仕事をしてるのかを分かりやすく表現しています。
最後の事例はレクリエーションです。先ほど説明した投票機能を活用した事例です。
これだけでもさまざまな使い方ができるのが分かってもらえると思います。
どんな使い方ができるの?
では、Miroを使った事例をもう少し紹介していきます。これから紹介するのは当社での事例です。
当社はシェアオフィスに入居しているのですが、以前は画像のようにとても殺風景でした。シェアオフィスは、入居したときは基本的な物しかないことがほとんどです。
そこで、レイアウトを変えるためにインテリアのデザイナーの方にお願いして画像のような家具の詳細と価格、レイアウト情報込みのビジュアルを作ってもらいました。4つの案を作ってもらい、それを社員でボード上にアップしてシェアしました。
ペンでのお絵描きやスタンプ、コメントなどさまざまな方法で意見が上がりました。実際に「このテーブル、良さそう。」だとか「赤はコーポレートでNGです。ごめんなさい」などのコメントがありました。
上の画像には、バツが書いてあって「ちょっと、高すぎます。もう少しコストを抑えてください。」とコメントがあります。そして、矢印を使ってビジュアル上で見やすく代替案を共有しています。
これはリアルタイムの打ち合わせで進めたわけではなく、それぞれが空き時間にコメントを残しています。会議の時間でないとコラボレーションできないわけではなく、Miroではいつでも非同期でコラボレーションすることができます。
当社はシェアオフィスに入居しているのですが、以前は画像のようにとても殺風景でした。シェアオフィスは、入居したときは基本的な物しかないことがほとんどです。
家具搬入の際は画像のように写真を私が撮って、Miroのボード上に上げて、置くスペースのイメージを社員のみんなに共有しました。
その後、家具を吟味するためにAmazonの商品サイトをボードにコピー&ペーストしました。それだけで、画像のようにサムネイルで分かりやすく表示されます。これだけでも、ビジュアルで作業をする方に相性の良いツールだということが分かってもらえたと思います。
また、Miroはアカウントを持っていなくてもゲストで入ることができます。そのため、他の専用ツールで起こりえる「アカウントがないとデータが見られない」ということはなく、Miroでは特にアカウントがなくてもコラボレーション可能です。
こんな悩みにMiroをおすすめします
Miroは、バーチャルオフィスのように一体感を高める「働く場所」として使えると考えています。
また、チームの結束と透明性を高めるためにMiroを使うかたちもあると思います。今回は時間が限られているためここで終了します。興味がある方はぜひ「Miro」にアクセスして実際に触ってみてください。
建築ビジュアライゼーション MeetUp第六弾 ラインナップ
- 01.Twinmotion 2023.1新機能紹介(アルファコックス)
- 02.オンラインワークスペースMiroのご紹介(ミロ・ジャパン) ←今ここ!
- 03.BIMの活用で実現した緻密で複雑なアートワーク(丹青社)
- 04.フォトリアル3D都市の構築とその未来は(キャドセンター)